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リンパの特徴
リンパの特徴
を理解することで、リンパマッサージをより効率的に行うことができるようになります。
リンパの重要な2つの働き
リンパの働きには、大きく分けて2つあります。
〔免疫〕
リンパには、細菌などを退治し、体を病気から守る働きがあります。
リンパ節がフィルタの役割を果たし、老廃物や細菌を濾し取って、全身に細菌が回って、風邪をひいたり、
病気にならないようにしています。
また、リンパ球は一度戦った細菌やウイルスの性質を記憶しており、同じ病原菌が再び侵入したときに、
抗体を産出して身体を守る生体防御の能力を持っています。
リンパ球は寿命がくれば死滅しますが、この記憶は新しく作られるリンパ球にも引き継がれます。
[排泄(老廃物運搬)]
老廃物は、通常は静脈に取り込まれて心臓まで戻ってきますが、静脈に入りきらない
あふれた分の老廃物はリンパ管に流れ込み、リンパ液となります。
つまり、リンパは、静脈では回収しきれない老廃物を回収するシステムと言うことができます。
静脈を渋滞している道路に例えると、リンパは、渋滞の抜け道のようなものです。
リンパの特徴
リンパ
には、次のような特徴があります。
・すべてのリンパ経路には弁が存在し、それはリンパ毛細管の先端まで及ぶ。
・太いリンパ管では2-3mmごとに弁が存在し、細いリンパ管では弁の間隔は更に狭くなる。
・リンパ管は、常時何らかの原因で圧迫されており、細いリンパ管は両方に押し出されようとしているが、
弁が中枢方向にのみ開口しているため、一方向にのみ移動する。
・リンパ管が液体によって伸張されるとリンパ管壁の平滑筋は自動的に収縮する。
・弁と弁の間のリンパ管の各部分は、個々に自動ポンプとして作用する。
・ある文節がリンパ液で一杯になると収縮が起こり、これによってリンパ液は弁を通って次のリンパ節
に流入する。
・その文節がリンパ液で一杯になると、数秒以内にこの部分も収縮する
・この過程はリンパ管に沿って液体が最終的にリンパ管から静脈に流入するまで続く。
リンパ管は、周囲の組織からの刺激で活性化されるため、運動や
リンパマッサージ
、
腹式呼吸
を行うことでスムーズに流れるようになります!!
リンパ管、リンパ節の分布
リンパ管は、全表面に網の目のように分布しています。
それらのリンパ管が集まって、中継基地のような役割をしているのが、
リンパ節
(
赤い矢印
)です。
美容や痩身、むくみ対策、デトックスの為のリンパマッサージ
は、このリンパ管とリンパ節にアプローチ
するものなので、強い圧力や深い刺激は必要ないのです。
下記のイメージを頭に入れて、リンパマッサージを行いましょう。
■
主要なリンパ節とリンパ系
(goo ヘルスケア)
ガン細胞や病原菌に対抗!!
風邪を引くとアゴの付け根のリンパが腫れることがありますが、あれは、リンパ節で細菌と白血球が
戦っている証拠なのです。
リンパは、風邪のウイルスや細菌、がん細胞も回収し、リンパ節で無害化してくれるとも言われています。
ガンの手術の際、近くのリンパ節を切除してしまうことがあるのは、リンパ節の中にがん細胞が残っていて
転移の原因になる可能性が高いからだそうです。
ガンの手術をして、リンパ節を取ってしまうと、今までそのリンパ節が果たしていた仕事は、周りの別の
リンパ節が引き継ぐことが知られています。
しかし、うまく流れなかったり、処理しきれなくなってしまうと、「
リンパ浮腫
」という異常なむくみとなる場合
があります。
リンパ浮腫
には、リンパマッサージが有効といわれていますが、リンパ浮腫の場合には、一度、専門医に
相談された方が良いと思います。
むくみのページ 〜リンパ浮腫の治療〜
リンパが循環するスピード
リンパ循環のスピード
リンパの循環はとてもゆっくりです。
心臓から出て行った血液が体の中を1周してまた戻ってくるのにかかる時間が40秒なのに、
リンパ液が心臓までたどり着くまでにかかる時間は12時間から24時間とも言われています。
※血液は心臓というポンプがありますが、リンパの循環にはポンプの役割をする臓器がありません。
さらに、年齢を重ねることによって、タダでさえ遅いリンパの循環が、さらに遅くなります。
リンパは、対内の老廃物を排泄してくれる重要な機能です。
一刻も早く、老廃物は体の外に出した方がいいのです。
そんな時、リンパマッサージによって、リンパ液の流れをスムーズにしてあげる(ポンプの代わり)ことで、老廃物を体外に排出されやすくなり、健康維持につながる。ということです。
リンパマッサージが、美容だけでなく、デトックスや健康維持に期待されているのは、
このような理由があるからです。
若い方だけではなく、年齢を重ねた方にも、
リンパマッサージ
は、役に立つ
マッサージ法
なのです。
リンパが循環する要因
リンパが循環するためには、次の要因が無くてはなりません。
1.筋肉運動(骨格筋ポンプ)
リンパは、皮膚と内臓から始まり心臓に戻ってくる体液循環の仕組みで、独自のポンプを持って
いない。
浅リンパの循環は、皮膚に分布しているリンパ管が骨格筋運動によって収縮し、これによって
リンパ液が循環する。
2.呼吸(横隔膜ポンプ)
呼吸によって横隔膜が拡張・収縮し、これによって胸管が刺激され、リンパ液が循環するのを
助ける。
3.腸蠕動運動(内臓筋ポンプ)
自律神経によって腸蠕動運動が起こり、この内臓筋のポンプによって腹部のリンパ循環が起こる。
4.外部からの刺激(
リンパマッサージ
)
リンパを循環される一番簡単な方法が
リンパマッサージ
です。
以上のように、リンパを循環させる方法はいくつかありますが、この中で、もっとも手軽にリンパを循環させ、
免疫力向上
や
排泄機能を高める
簡単な方法が
リンパマッサージ
なのです。
リンパが運ぶもの
リンパが運ぶものには、下記のようなものがあります。
死んだ細胞 ・・・細胞分裂を終え、死んだ細胞です。
老廃物 ・・・生命活動である 「代謝」の際に出てくる体内のゴミです。
タンパク質 ・・・タンパク質は分子量が大きいためリンパ管で運ばれます。
糖質 ・・・体内で利用されなかった余分な糖分。
脂肪 ・・・体内で利用されなかった余分な脂肪。
化学物質 ・・・体にとっては非常に有害。タバコ、排気ガスから体内に侵入します。
細菌・ウイルス ・・・細菌やウイルスは、リンパ節で免疫細胞が攻撃します。
乳酸 ・・・運動などで生まれる
疲労物質
が乳酸です。
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